• 2025/03/10 掲載

セブン&アイ、クシュタール提案「現実的に評価できるようになる」

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Ritsuko Shimizu

[東京 10日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングスは10日、株主へのレターを公開し、カナダの小売り大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案について「価値創出」と「取引成立の確実性」の観点から「現実的に評価できるようになる」との考えを示した。

クシュタール側はこれまで、統合契約締結後に重複する店舗の切り離しや売却先の模索を行うとしていたが、セブン&アイ側は、取引完了に向けた明確な道筋が示されず、何年にもわたって不安定な状態が続くことで価値が棄損される可能性があると主張。これを受けて、クシュタールとセブン&アイのファイナンシャルアドバイザーが連携し、売却が必要な店舗の買い手候補に接触を開始した。

セブン&アイは店舗売却の具体的な行動が始まったことを「喜ばしく思う」と評価。そのうえで、実行可能な是正措置・売却計画を実現できるかどうかを「検証する段階に進むことが可能になる」とした。

統合時に売却が必要な店舗は2000店舗以上になるという。特別委員会は現在もクシュタールと建設的な協議を継続している。

<デイカス氏、特別委員会への参加継続>

次期社長となるスティーブン・ヘイズ・デイカス氏は、クシュタールからの買収提案などを検討している特別委員会の委員長を務めていた。委員長は社外取締役のポール与那嶺氏に交代するが「デイカス氏が引き続き委員会に参加し、その知見を提供することが、特別委員会の検討において重要な利益をもたらす」などの理由から、特別委員会の委員として留任させることを決めた。

ただ、デイカス氏を除く委員で行われる「エグゼクティブ・セッション」も定期的に開催することとした。

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