- 2025/02/07 掲載
TOPIX採用企業の今期純利益予想6.7%増、4年連続最高益ペース=SMBC日興集計
[東京 7日 ロイター] - SMBC日興証券の集計によると、TOPIXを構成する3月決算企業の2025年3月期の通期純利益予想は前年比6.7%増の52兆2960億円で、4年連続で過去最高を更新するペースとなっている。金利上昇を受けて銀行が堅調なほか、円安などを背景に自動車も改善基調という。
6日までの発表分(660社、開示率46.9%)に、今後発表する企業の従来予想や市場予想を加味して試算した。6日までの開示分の集計では前年比3.8%増で、最終的に増益着地の可能性が高いという。金融を除くと0.5%増。内訳は、製造業が同0.7%減、非製造業は同2.1%増となっている。
SMBC日興証券株式調査部の安田光氏は「(4―12月期実績の)進捗率は85.3%とかなり順調で、上振れる可能性がある」と話す。
<環境改善が上方修正のサプライズを後押し>
純利益ベースの会社予想で上方修正を発表したのは129社、下方修正は56社となっている。SMBC日興の安田氏は「ポジティブサプライズが多い。10―12月期決算が終わった後、アナリストの業績予想も上方修正気味になっていくのではないか」とみている。7―9月期は円高基調だった上、外部環境が弱かったが、10―12月期は一転、円安基調となったほか、グローバルの製造業景況感が底打ちしサプライズにつながったという。
寄与度では自動車などの輸送用機器、電気機器が上位に入った。7―9月に認証不正問題があって思うように生産ができなかった自動車は大幅に業績を改善。電気機器は、生成AI向け半導体需要やITサービスの拡大が寄与した。
一方、金利高や円安は個人消費にネガティブな可能性があり、海外エクスポージャーのない企業には必ずしも明るい外部環境ではないという。
製造業は、トランプ米大統領の高関税政策の行方次第の面もある。安田氏は、足元のマクロ環境は良好で業績は上向く方向とみているが、関税引き上げなら投資マインドが低下するリスクがあり「今後の見極めが必要」と話している。
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