- 2025/02/04 掲載
1月のカナダ製造業PMIは低下、貿易戦争懸念が見通しに影響
[トロント 3日 ロイター] - S&Pグローバルが1日発表した4月のカナダ製造業購買担当者景況感指数(PMI)は季節調整済みで51.6と、2024年12月の52.2から低下した。米国の貿易関税を巡る懸念から先行きに対する信頼が低下したことで伸びが鈍化した。一方、関税発動に先んじる動きから輸出受注は17カ月ぶりに増加した。
それでも製造業PMIは、拡大と縮小の分かれ目となる50を5カ月連続で上回った。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税、中国からの輸入品に10%の追加関税を4日から課す大統領令に署名した。
これを受け、カナダのトルドー首相は1日、対抗して1550億カナダドル(約1065億米ドル)相当の米国製品に25%の関税を課すと表明。米国産のビールなどのほか、トランプ氏の地元フロリダ州産のオレンジジュースも対象にするとした。
新規輸出受注指数は50.3に上昇し、23年8月以来初めて50を上回った。
生産指数は52.3と12月の53.0から低下した。
S&Pグローバルは、米ドルが対カナダドルで急騰していることが原材料費の上昇に寄与したと指摘した。
投入価格指数は58.3に上昇し、23年4月以来の高水準となった。生産価格指数は53.5と、12月の52.3から上昇した。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの経済ディレクター、ポール・スミス氏は「1月のPMIは、米国の関税発動がカナダの製造業経済に現在及ぼしている複雑な影響を浮き彫りにした」と指摘した。
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