［２０日　ロイター］ - 欧州外為市場では、ドルが急落した。トランプ次期米大統領が就任を迎える２０日に新たな関税の発動は見送る見通しとの報道を受けた。

トランプ次期政権の当局者はトランプ氏が２０日に貿易赤字と不公正な貿易慣行を調査するよう各機関に指示する計画だが、新たな関税の発動は見送る見通しだと明らかにした。

マネックス・ヨーロッパの外為市場アナリスト、ニック・リース氏は、市場はトランプ氏が就任初日に新たな関税の発動を見送るとの報道に安心しているようだと指摘。ただ、「就任後にさらに的を絞った関税案制度が課されるかどうかはまた別の問題だ」と述べた。

主要通貨に対するドル指数は１％安の１０８．２３。先週は２６カ月ぶり高値となる１１０．１７を付けていた。

昨年１１月の米大統領選以来、トランプ氏の政策が成長とインフレを押し上げるとの予想からドルは４％上昇している。

暗号資産（仮想通貨）のビットコインは４．２％高の１０万７１２０ドル。一時、最高値の１０万９０７１．８６ドルを記録した。

ユーロは１．３％高の１．０４ドルとなった。先週は２年ぶりの安値となる１．０１７７ドルを付けた。

中国人民元は１％高の７．２６７元と、昨年１２月中旬以来の高値を付けた。

ドル／円は０．４％安の１５５．６１円。今週２３─２４日に開かれる日銀金融政策決定会合で金利が引き上げられるとの見方が大勢となっている。

米市場がマーティン・ルーサー・キング牧師生誕祭で休場のため、取引量は通常より低調だった。

＜為替＞ 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ／ドル　　　 1.0397 1.0316

ドル／円 155.68 155.98

ユーロ／円 161.88 160.91