- 2024/12/11 掲載
米ジャンク債、24年のリターンは8年ぶり高水準に
[10日 ロイター] - 米国の投機的等級(ジャンク)債の中でも信用格付けが低い債券の2024年のリターンは、8年ぶりの高水準となる見通しだ。モーニングスター・ダイレクトのデータによると、デフォルト(債務不履行)に陥るリスクが高い格付け「CC」の債券は24年のリターンが48%弱と前年の3倍弱となり、83%だった16年には遠く及ばないものの、その年以来の高い水準となっている。
一方、相対的に信用力が高く、デフォルトのリスクが低い投資適格債の24年のリターンは3─5%、他のジャンク債のリターンは7─15%となっている。
投資適格債は一般的に比較的安全だと認識されているが、リスクが相対的に低く安定性が高いため、信用格付けが低い代わりに利回りが高く、流動性が低い場合が多いハイイールド債に比べるとリターンは低い。
JPモルガン・アセット・マネジメントの債券部門のグローバル責任者、ボブ・ミシェル氏はロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラム(GMF)で今年のハイイールド債のアウトパフォームは企業の収益力強化と経済のソフトランディング(軟着陸)によってデフォルト率が記録的な低水準に維持され、力強い回復率を支えたと指摘する。
その上で「パフォーマンスが際立っていたのは銀行債、特にAT1債(その他Tier1債)と、ハイイールド債だ。AT1債は銀行の資本水準が一定の基準を下回った場合、減損処理または株式への転換が可能なショックアブソーバーとして機能するよう設計されており、市場の混乱時にクッションとなる。
社債市場のスプレッドは記録的な水準まで縮小しているものの、アセットマネージャーは米国債に対する強気の姿勢を崩していない。米大統領選でのトランプ前大統領(共和党)の勝利と、共和党が連邦議会の上下両院で過半数を確保したことを背景に経済成長を促進するための政策を強化し、リスク資産をより後押しすると予想しているからだ。
TD証券の米金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏はGMFで「リスク資産全体のスプレッドは極めてタイトで、投資家が改めて見直す価値はあるが、良好な成長と労働市場環境が続いているため投資家が足を遠ざけるのは難しい」と語った。
ジャンク債のパフォーマンスを追跡する「ICE BofAハイ・イールド・インデックス」は今週1736を上回って過去最高値を更新し、24年には9.7%上昇する見込みだ。
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