［ニューヨーク　３日　ロイター］ - ニューヨーク外為市場では、ユーロが対ドルで小幅に上昇した。フランスの政治不安が注目される中、一部の市場参加者の間では危機が終息に近づいている可能性があるとの見方が出ている。

韓国の尹錫悦大統領が３日夜に「非常戒厳」を宣言したことを受け、韓国ウォンは一時対ドルで約２年ぶりの安値を更新した。その後、尹大統領が非常戒厳の解除を表明したことで、ウォンは下げ幅を縮小した。

ドルは、労働省発表の１０月の雇用動態調査（ＪＯＬＴＳ）で求人件数が予想を上回って増加したことを受け、やや上昇した。

フランスでは４日にも内閣不信任決議案が審議される見通し。バノックバーン・フォレックス（ニューヨーク）のチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、危機は終盤に入ったと指摘。「不信任決議案は可決される公算が大きいが、（憲法の規定により）来年７月まで選挙は実施できない。このため、新たな首相を任命するか、バルニエ首相を暫定首相として来年７月まで内閣を維持するための法案が通過される可能性がある」と述べた。

終盤の取引で、ユーロ／ドルは０．１％安の１．０５０７ドル。

ウォンは１％安の１ドル＝１４１８．３５ウォン。一時は１４４３．４０ウォンと、２０２２年１０月以来の安値を付けた。

ウォンは対円で一時、２０２３年５月以来の安値を更新した。

ドル／円は１４９．５５円に下落。市場では、日銀が今月の会合で利上げを決定するとの観測が高まっている。

ドル／円　ＮＹ終値 149.59/149.61

始値 149.73

高値 149.87

安値 148.66

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.0509/1.0510

始値 1.0522

高値 1.0535

安値 1.0493