- 2024/10/31 掲載
中国、EV関税支持の欧州諸国への投資停止をメーカーに指示=関係者
欧州連合(EU)は30日から中国製EVに対する輸入関税率を最大45.3%に引き上げた。今月の加盟国による投票ではフランスやポーランド、イタリアなどが追加関税適用に賛成した一方、ドイツなど5カ国は反対票を投じ、12カ国は棄権した。
こうした中で関係者によると、中国商務省が10日に比亜迪(BYD)、上海汽車、吉利汽車といった国内メーカーを集め、EUの追加関税案を後押しする国への工場建設などの大規模な投資を見合わせる必要があると伝えた。
また関係者は、中国商務省がこの会合で、EUの追加関税案を巡る投票で棄権した国への投資は慎重にし、反対した国には積極的に投資するよう通達したと明らかにした。会合には幾つかの外国メーカーも出席したという。
フランスとイタリアは中国自動車メーカーの投資呼び込みを続けているEU加盟国の一角であると同時に、安価な中国製EVが域内に大量流入すれば欧州メーカーの脅威になりかねないと警鐘も鳴らしている。
中国の自動車メーカーで輸出台数2位の上海汽車は今年、フランスに欧州で同社として2番目の部品センターを開設する計画。また、欧州でEV工場の建設地選定を進めている。
イタリアは、中国メーカーで輸出台数が最多の奇瑞汽車などと投資に関する協議を進めている。
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