• 2024/10/25 掲載

市場動向は不安定、物価情勢分析に「時間的余裕」=植田日銀総裁

ロイター

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Takaya Yamaguchi

[24日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は24日、米ワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後に会見し、市場動向は引き続き不安定との認識を示した。為替の円安に伴う物価情勢への分析に時間的余裕があるとの考えも語った。

G20での討議を巡り、植田総裁は「ごく最近のデータがそこそこ良いということから、多少、米経済の先行きについて楽観論が広がりつつあるという気もした」と振り返った。「もう少し良いデータが長く続くのか、一時的な振れに過ぎないのかは分析を深めないといけない」と指摘した。

為替の円安に伴う物価影響に触れ、「日本の物価にどう影響するかを丹念に分析して見極めていく。時間的余裕はあると考えている」との認識も示した。「マーケット動向は引き続き不安定な状況にある。インプライドボラティリティ(将来の変動率)を見ても一部ではかなり高い。今後は背後にある経済に関する認識も含めて考えたい」と語った。

加藤勝信財務相は「足元では為替市場などの金融市場の変動が引き続き高い状況が続いており、G20として各国のマクロ政策のスピルオーバー(意図せぬ漏出)や、投機がもたらす為替市場での過度な変動に注意を払う必要がある」と会合で発言したことを明らかにした。

その上で加藤財務相は、G20で「為替の過度な変動や無秩序な動きは経済および金融の安定に対して悪影響を与え得るとの既存のコミットメントが再確認された」と説明した。

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