- 2024/09/30 掲載
アクティブ型ETFの運用資産、過去最高の1兆ドル=調査会社
[27日 ロイター] - 英調査会社ETFGIによると、全世界のアクティブ運用型上場投資信託(ETF)の運用資産総額は8月末時点で過去最高の1兆ドルに達した。規制の緩和や新たな商品の登場が追い風になった。
アクティブ型ETFは指標となる株価指数を上回る投資成果を目指すETFで、2008年にベア・スターンズが初めて立ち上げた。
ステート・ストリート・リサーチのマシュー・バルトリーニ氏によると、アクティブ型ETFは全ETFに占める比率が7%にすぎないが、この数年間でみるとETFへの資金流入全体に占める割合が30%に達している。専門家によると、2019年の「ETFルール」で米証券取引委員会(SEC)から承認を獲得する手続きが簡略化されたことが市場の拡大につながった。
バルトリーニ氏によると、規制緩和に伴って革新的な商品の開発も進み、「ブラックロック・ラージ・キャップ・バリューETF」のように基本的なものから、酒やたばこ、マリファナなどの業界を投資対象とする「アドバイザーシェアーズ・バイスETF」のようなニッチなものまで多様化が進んでいる。
一方、アクティブ型ETFには価格変動が非常に激しいものもある。例えば「ARKイノベーションETF」は2020年に152%上昇したが、21年は23%となり、今年は年初来で9.74%下落している。
モーニングスターのリポートによると、アクティブ型ETFは発行体の上位10社が運用資産全体の75%を占めている。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの調査によると、ETF投資家の90%以上がアクティブ型ETFへの投資配分を増やす意向を持っており、同社幹部は「運用資産総額の2兆ドル達成に要する期間は1兆ドルよりもずっと短いだろう」と予想した。
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