• 2024/09/27 掲載

米財務長官、金融安定監視の継続呼びかけ トランプ前政権批判も

ロイター

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David Lawder

[26日 ロイター] - イエレン米財務長官は26日、金融システムの回復力確保に向けた継続的な取り組みを呼びかけた。銀行の自己資本規制の緩和論に抵抗し、思慮深い規制を追求することの重要性を強調した。

イエレン氏はニューヨーク連銀主催の会議で、2007─09年の金融危機後に実施された金融規制改革が、コロナ禍や最近の地銀の経営難などの金融システムの混乱を乗り切るのに役立ったと発言。

「弾力的な金融システムを構築し、維持する努力に終わりはない。強靭な金融システムは強い経済にとって不可欠だ。金融システムの強化には、政策や規制の撤廃論に直面することも含め、思慮深い規制を追求することが必要だ」と述べた。

イエレン氏は、トランプ前政権が金融の安定を重視する政府の姿勢を後退させたことで、金融規制当局などで構成される金融安定監視評議会(FSOC)を「著しく弱体化」させたと非難。21年に自身が財務長官に就任した際、FSOCのメンバーは削減されて10人に満たず、当局間の連携も縮小されていたと指摘した。

「金融の安定性に対するリスクを特定し、対応するための重要な手段が失われたため、リスクが顕在化し、米国の家計や企業に悪影響を及ぼす可能性が高まっていた」と振り返った。

イエレン氏は財務長官として、金融システムが企業や家計にサービスを提供し、繁栄を支えることができるよう、FSOCの機能の再構築に取り組んできたと説明。それが昨年春にシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が破綻した際、財務省が銀行システムに混乱が波及するのを防ぐのに役立ったという。

イエレン氏は、国内では10年制定の金融規制改革法(ドッド・フランク法)が技術革新と経済成長を妨げるとして強く反対する人もいたが、その意見に反論してきたとし、「技術革新と成長の原動力となる弾力的な金融システムを支えるには適切な規制が不可欠だ」と語った。

同法によって米国の銀行が競争力を失うことはなく、同法が要求する質の高い自己資本によって、銀行はコロナ禍で家計や企業に融資することができたと述べた。

一方、昨年の銀行危機で明らかになった中核的な弱点にはまだ対処が必要だとし、「預金残高が安定していない銀行に対する監督当局の監視を強化し、有価証券の含み損を考慮した規制が必要だ」と述べた。

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