- 2024/09/25 掲載
独VWの労使交渉始まる、「工場閉鎖なら歴史的過ち」と組合警告
[ハノーバー(ドイツ) 25日 ロイター] - ドイツ最大の産業別労働組合IGメタルは25日、国内での工場閉鎖を検討する自動車大手フォルクスワーゲン(VW)に対し、「歴史的な過ち」を犯さないよう警告した。
賃金を巡る労使交渉が始まる中、組合側はVWの苦境を経営トップと政府の支援低迷に原因があるとして、工場閉鎖や人員削減に抵抗していくと表明。12月初旬からのストライキを予告し、7%の賃上げを求めている。
IGメタルの対VW交渉担当責任者、トルステン・グローガー氏はハノーバーの交渉会場の外で労働者を前に「良い羊飼いは羊の世話をし、羊をまとめる。VWという羊飼いは羊の皮をはぎ取り、ハリケーンの中に放り出すと脅している」と語った。
一方、会社側はドイツの高いエネルギーコストと人件費が欧州の同業他社や、欧州の電気自動車(EV)市場に攻勢をかける中国のライバル社に対して不利になっていると主張している。
VWブランドの人事担当責任者、アルネ・マイスビンケル氏は交渉の冒頭、競争力を維持するためにはコスト削減が必要だと指摘。「ドイツは競争に遅れをとっている。われわれの中核ブランドであるVWは特にその影響を受けている。再建のために協力しなければならない。状況は深刻だ」と訴えた。
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