- 2024/07/17 掲載
午後3時のドルは軟調157円後半、株安でクロス円下落
[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(158.34/37円)から下落し157円後半で取引されている。米長期金利が4カ月ぶりの低水準で推移しており、散発的な売りが見られた。株安を背景にクロス円が下落したことも影響した。
ドルは仲値公示にかけては国内輸入企業による買いが入り、じりじりと上昇。その後は158円前半で小動きとなった。手掛かり材料待ちの中、「(ドル/円の)ロングポジションがたまっていることから、上値では利益確定の動きが出やすく、下値では買いを入れるという狭いレンジにとどまっており、動きづらい状況」(トレイダーズ証券の市場部長、井口喜雄氏)という。
午後に入り、日経平均株価が一時200円超下落となったことを受けて、豪ドルやユーロなどクロス円が下落。河野太郎デジタル相がブルームバーグのインタビューで日銀に対して円安是正のために利上げを求めたと報じられたことも円の買い戻しを促したとみられ、ドルは一時157.70円付近まで下落した。
時間外取引の米長期金利は4.17%付近と4カ月ぶりの低水準で推移。「米国のインフレへの楽観視と労働市場や景気が調整局面に入っているという見方から、市場は米金利低下方向に舵をきっている」と、オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏はみる。
米金利とドルの関係について、町田氏は「米長期金利が4.0%へ一段と低下すれば、それに伴いドルは157円前半を割り込む可能性がある」とし、同水準を下回れば、1月以降上昇していたドル/円の重要サポートラインが壊れ、155円を目指す展開になるとの見方を示した。
政府・日銀が11-12日の両日で計5兆円超規模の為替介入を実施したとの観測も、ドルの上値の重さの要因として意識される。
トレイダーズ証券の井口氏は「一番効果がありそうなタイミングを狙った印象だ」と指摘。1回目は米消費者物価指数(CPI)が下振れした中で不意をつかれたことからドルは3円程度下がるなど効果があった一方、2回目は介入警戒感が強かった分、下値で買いを待っていた市場参加者が多く、そこまでドル/円を下押せなかった、との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 157.88/157.91 1.0903/1.0907 172.16/172.20
午前9時現在 158.36/158.37 1.0900/1.0904 172.64/172.65
NY午後5時 158.33/158.37 1.0897/1.0901 172.56/172.60
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