- 2024/07/16 掲載
米メーシーズが投資2社と買収交渉打ち切り、敵対的買収は見込み薄
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 経営再建中の米百貨店大手メーシーズは15日、不動産投資会社などから受けていた計68億6000万ドルの買収提案と株式非公開化の交渉を打ち切ったと発表した。これを受けてメーシーズの株価は15%値を下げた。
メーシーズによると、投資ファンド2社は「説得力のある価値を提案できていない」上、買収に投じる資金の調達方法が不透明だったという。
関係筋によると、買収に先立って事業や経営実態を把握するデューデリジェンスが4カ月実施されたものの、その間のやり取りで「実行可能な提案がなかった」とされた。
買収を持ちかけていたのは、メーシーズ株4.4%を保有する不動産投資会社アークハウス・マネジメントに加え、資産運用会社ブリゲード・キャピタル・マネジメント。両社はロイターのコメント要請に直ちに応じなかった。
両社は昨年12月、メーシーズの株式を1株当たり21ドルで取得する案を示し、その後24ドルちょうどに引き上げた。さらに0.8ドル上乗せして24.8ドルを提示していた。
モーニングスターのアナリスト、デービッド・スオーツ氏は「メーシーズは上乗せ額を数ドルと期待していたようだ」と話した。投資2社が敵対的買収に転じるかどうかを巡っては、メーシーズが既に独自に新しい経営戦略を検討しているため、買収提案の金額は膨らみ、成功する保証もないという。
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