- 2024/06/27 掲載
シャープ、沖津新体制で再建へ=呉氏は副会長―会長は親会社から
シャープは27日、沖津雅浩副社長が社長に昇格する人事を決定した。呉柏勲社長は代表権のある副会長になり、会長には親会社の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業で会長を務める劉揚偉氏が就任した。シャープは液晶事業の不振で業績が悪化しており、経営体制の刷新で再建を急ぐ。
シャープは同日、堺市内で定時株主総会を開き、呉氏と沖津氏が2024年3月期連結決算で2期続けて大幅な純損失を計上したことなどを謝罪した。沖津氏は自らが知見を持つ家電などの「ブランド事業」に経営資源を集中する方針を説明し、「中期経営計画を着実に実行し、ステークホルダー(利害関係者)の信頼回復に全力で取り組む」と黒字化達成を誓った。「シャープの商品には魅力がない」という株主の指摘に対しては、「選択と集中を進め、とがった商品に投資していく」と応じた。
呉氏は22年から社長を務めたが、液晶事業の収益悪化に苦しみ、今年5月にはテレビ向け大型液晶パネルを製造する大阪・堺工場の生産を9月末までに停止する方針を発表した。株主からは「呉氏が社長に就任してから2年間、一度も黒字になっていない」と不満の声が上がった。
【時事通信社】 〔写真説明〕株主総会で社長就任が承認され、あいさつするシャープの沖津雅浩氏=27日、堺市堺区 〔写真説明〕株主総会で社長就任が承認されたシャープの沖津雅浩氏(左から4人目)ら=27日、堺市堺区
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