- 2024/06/20 掲載
午前の日経平均は反落、欧州株安や世界経済減速懸念が重し
日経平均は160円安で寄り付いた後も下げ幅を拡大し、307円安の3万8263円08銭で安値をつけた。19日の米国株式市場が奴隷解放記念日(ジューンティーンス)の祝日に伴い休場となる中、欧州経済を巡る減速懸念や国内の悪材料が意識された。
アイザワ証券の坂瀬勝義国内情報課長は「マーケット全体のムードが良くない」という。世界経済の減速感が意識される中、半導体関連株などを中心に投げ売りがみられるほか、国内でも「政治資金規正法改正や自動車認証不正問題を受けた日本政治・企業への信頼度低下も意識され上値を追いづらい」と話す。全体的にさえないムードが広がる中、当面は個別材料株などへの循環物色の動きが中心となりやすいという。
東証株価指数(TOPIX)は0.70%安の2709.56ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆5030億1900万円だった。東証33業種では、値下がりは証券、不動産、その他製品、非鉄金属など29業種、値上がり鉱業、医薬品、空運など4業種だった。
主力株では、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ファナックなどが日経平均の下押し要因となった。トヨタ自動車は1.5%超安。半面、いすゞ自動車、ジーエス・ユアサ コーポレーション、エムスリーはしっかりだった。
そのほか、日本マクドナルドホールディングスやハーモニック・ドライブ・システムズ、ナカニシ、セリアといった中小型株で時価総額の大きい銘柄に逆行高が目立った。日本取引所グループ傘下のJPX総研が前日、TOPIXの追加見直しの方針を発表し、手掛かりになっているとの声があった。日経平均やTOPIX、プライム市場指数がさえない中、東証グロース市場250指数や東証スタンダード市場指数はプラスでしっかりだった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが494銘柄(30%)、値下がりは1093銘柄(66%)、変わらずは59銘柄(3%)だった。
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