- 2024/06/11 掲載
中国人民銀行、相場調整なら金の購入再開へ=業界筋
[シンガポール 11日 ロイター] - 5月に過去最高値を付けた金価格がある程度調整すれば、中国は金地金の積極的な購入を再開すると、業界筋は予想している。
公式データによると、中国人民銀行(中央銀行)は18カ月連続で金準備を増やした後、4月は購入を減らし、5月はゼロだった。
シンガポールで今週開かれたアジア太平洋貴金属会議の傍ら、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデービッド・テート最高経営責任者(CEO)はロイターに「(中国は)様子を見ているだけだ。相場が1オンス=2200ドルまで調整すれば、買いを再開するだろう」と語った。
金のスポット指標価格は、利下げ期待や各国中銀の買い、地政学的な緊張を背景に、5月20日に過去最高の1オンス=2449.89ドルを記録。しかし中国の5月の金準備額データを嫌気して7日に過去3年半で最も大きく下げ、週明け10日は2300ドル前後で取引された。
WGCによると、中国人民銀行は昨年、金を723万オンス買い越し、公的セクターとして世界最大の買い手だった。中国としても、昨年の買い越し額は少なくとも1977年以来で最大。
シンガポール地金市場協会のKL・ヤップ会長は「中央銀行は金を買っており、中国はその主役だ。地政学的な緊張と選挙を背景に、金を取り巻く心理は強気で、中国は購入を増やすだろう」と語った。
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