• 2024/04/11 掲載

英中銀の利下げ、遅い方が良い=グリーン委員

ロイター

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[11日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のグリーン委員は、驚くほど強い米3月消費者物価指数(CPI)の伸び率を受け、現在の市場は英中銀が年内に米連邦準備理事会(FRB)よりも早期かつ大幅の利下げを実施すると予想していると指摘、その上で英中銀の利下げは遅い方が良いと述べた。

11日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に意見記事が掲載された。記事のタイトルは「市場は英国と米国の比較をやめるべき」。

グリーン氏は英国のインフレは米国より根強いと指摘。「私見では英国の利下げもまだだいぶ先だ」と述べた。

LSEGのデータによると、市場は英中銀が今年56ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想。6月の利下げ開始の確率は52%となっている。市場が予想するFRBの年内の利下げ幅は44bp。FRBの利下げ開始は9月と予想されている。

グリーン氏は英米の労働供給の差も明らかで、英国のサービスインフレは依然として米国を大幅に上回っていると指摘。

「全体として、英国の労働市場参加率は新型コロナウイルス流行前のトレンドまで回復していない。一方、米国の参加率は新型コロナ前のトレンドを上回っている」と述べた。

同氏によると、予想インフレ率の上昇が賃金上昇率の加速につながっており、一部の指標によると、英国の賃金上昇率は6─7%、米国は4─5.5%となっている。

グリーン氏はサービスインフレが目標と整合性の取れる水準に持続的に低下するには賃金上昇率の一段の鈍化が必要だと述べた。

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