- 2024/04/08 掲載
欧州中銀、利下げ時期見極め=金利据え置きへ―11日に定例理事会
【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は11日、ユーロ圏の金融政策を議論する定例理事会を開く。政策金利を5会合連続で据え置く一方、低下を続けるインフレ率などの経済指標を踏まえ、利下げ開始の時期を見極める見通し。市場では6月に利下げへ転じるとの見方が大勢を占めており、会合後に発表される声明に注目が集まる。
3月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比2.4%上昇と、伸び率は前月(2.6%)から鈍化。ECBが掲げる2%の物価目標にさらに近づいた。ただ、インフレ要因として懸念を示すサービス価格は4.0%上昇と高止まりしたままだ。
ラガルド総裁は先月の前回会合で、利下げの判断材料となるデータは6月の会合までに入手できると言及。4月時点では物価目標の達成に十分な確信が持てないとして、現行の金利水準を維持する考えを示唆した。
前回会合の議事要旨によると、ECBは「利下げを検討する状況が強まっている」と評価。理事会メンバーであるユーロ圏各国の中銀総裁からも6月の利下げに前向きな発言が相次いでおり、実施の公算が大きくなっている。市場の関心が利下げの回数や幅に移りつつある中、ラガルド氏が会合後の記者会見で、利下げに転じた後の政策運営について説明するかどうかも焦点となっている。
【時事通信社】
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