- 2024/04/03 掲載
午前の日経平均は反落、米株安で 大型株が軟調
日経平均は前営業日比335円安と軟調にスタートした後、下げ幅を広げ、前場序盤に一時621円安の3万9217円04銭の安値を付けた。半導体株や指数寄与度の大きい銘柄の下落が相場を押し下げた。ただ、売りが一服するとやや下げ幅を縮小し、前場後半にかけては3万9400円台で小動きとなった。ハイテク株や主力銘柄の一角が安かった一方、エネルギー株や電力株はしっかりと推移した。
3日午前、台湾沖でマグニチュード(M)7.2の強い地震が発生し、台北市内の複数の地域で停電が起きた。半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)の工場がある南部の台南サイエンスパークは、各社の操業に地震の影響はないと述べ、現時点で日本株への影響も限定的だった。ただ、「今後、半導体関連の部品供給の停滞なども想定され、引き続き注意が必要」(国内証券・ストラテジスト)との指摘があった。
きょうの日本株安について市場では、「連休明けで戻ってきた海外勢の売りや、地政学リスクの高まりを背景に売り圧力が強まったようだ」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)との声が聞かれた。
日経平均は3月後半以降、やや軟調な地合いとなっており、米国の大型ハイテク株の上値が重くなっていることから、日本株市場もハイテク主導の上げが一服するとの意見が出ている。「目先1カ月程度は内需系を中心とした物色が予想され、日経平均は3万9000円を中心に上下1500円ほどのレンジで推移するのではないか」(笹木氏)という。
TOPIXは0.49%安の2701.18ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆3021億2600万円だった。東証33業種では、鉱業、電気・ガス、海運など13業種が値上がり。その他製品、精密機器、情報・通信など20業種が値下がりした。
個別では、アドバンテストが1%超安、東京エレクトロンが小幅安、太陽誘電が2%安だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは3%超安、ソフトバンクグループは1%超安だった。
一方、北海道電力が8%超高、東京電力ホールディングスが2%超高と堅調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり718銘柄(43%)に対し、値下がりが869銘柄(52%)、変わらずが65銘柄(3%)だった。
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