• 2024/03/27 掲載

中国や中東の銀行、ロシア石油会社への送金遅延 二次的制裁を懸念

ロイター

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[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアの石油会社に対する中国、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)の銀行の原油・燃料売却代金送金が遅れている。ロシアのウクライナ侵攻を受けた米国の対ロシア制裁の影響を銀行側は懸念しており、最大数カ月の遅れが生じているという。事情に詳しい関係者8人が明らかにした。

米政府の制裁は、国際市場を混乱させることなく、ロシアの戦費につながる石油収入源を絶つことを主眼としている。

侵攻開始直後は、ロシア産石油の輸出や代金支払いが滞ったが、ロシアが新たな輸出ルートを開拓し石油収入は正常化した。

ところが、銀行や貿易関連の関係者によると、中国、UAE、トルコの一部銀行がここ数週間、制裁順守の要件を強化。その結果、ロシアへの送金の遅延や拒否の事例が出ている。

関係筋の一人は、非自国民のロシアとの取引を規制する米国の二次的制裁が影響していると説明。米財務省は昨年12月、ロシア産石油の価格上限規制に抵触した外国銀行は制裁対象になる可能性があるとし、制裁の順守を求めた。

関係者によると、UAEではファースト・アブダビ銀行(FAB)とドバイ・イスラム銀行(DIB)が、ロシア製品の取引に関連する口座をいくつか凍結した。

UAEのマシュレク銀行、トルコのジラート銀行とバキフ銀行、中国の工商銀行銀行、中国銀行は決済処理を続けているが、処理に数週間から数カ月かかっているという。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、中国の銀行の処理遅れに関する報道についての質問に、遅れの問題はあると認めた上で「一定の問題を引き起こすが、(中国との)貿易・経済関係のさらなる発展の障害にはならない」と述べた。

関係者によると、昨年12月の米財務省の通達を受け、ロシアと取引する中国、UAE、トルコの銀行は審査を強化し、追加書類の提出を求めている。取引が価格上限を順守していることを確認するための行員の研修も強化したという。

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