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最先端ネットワークの祭典として知られる「Interop Tokyo」。今年で25年目を迎える本イベントは、計500社を超える企業・団体が参加。昨年よりも1万人も来場者が増え、15万5801人と大盛況のうちに幕を閉じた。ここでは本展示のほか、その併設イベントの内容も含めて、最新技術の動向とビジネス活用などで目を引いた展示について、厳選してレポートする。
コアネットワーク「ShowNet」の最新テクノロジー
InteropTokyoの目玉は、なんといってもShowNetだ。ShowNetとは、Interop出展社から提供された2000台以上の製品・サービスと、約400名以上のトップエンジニアたちによって幕張メッセ内に構築された、会場内デモンストレーションネットワークだ、これから2、3年先の技術が導入されているため、ShowNetを見れば今後のトレンドの一端をつかめる。
まず会場からエクスターナル(外部)への対外接続は、4つのトランジットを経由して、合計310Gbpsでインターネットに接続。対外接続用にはHuawaiやExtreme Networksの高性能ルーターが使われていた。
会場内では、Juniperのルーティングプラットフォーム「Juniper MX240」に専用モジュールを追加し、ShowNet初の400GbEを実現。400GbEモジュールは高熱を発するので、コネクタ部から放熱できるように大きくなっているという。
ルーティングでは、IPv6を拡張した「SRv6」によるサービスチェイニングを実施。これによりルーター、ファイアウォール、ロードバランサーなどのネットワーク機能群を柔軟に連携させて提供できる。また、会場内で多くの来場者にWi-Fi環境を提供するために、今年は「IEEE 802.11ac Wave2 /11ax」を採用し、柔軟な無線空間のデザインを行ったという。
NICTの情報基盤はマルチベンダーのセキュリティ情報を集約
InteropTokyoでは、セキュリティ関連の製品も見逃せない。というのも、Intrerop自体が会期に合わせて、非常に多くの攻撃を受けるからだ。不審な動きを察知し、可視化して管理者に伝えるセキュリティ機器やソリューションのデモも実施された。たとえば、ICPA(Internet Content Adaptation Protocol)対応のセキュリティ製品の相互接続を検証し、怪しげなものはサンドボックスに隔離するデモが行われた。
SOC(Security Operation Center)に毎年参加する情報通信研究機構(NICT)は、無差別型攻撃から標的型攻撃までの対策が可能なラインアップを用意。
インシデント分析センター「NICTER」、サイバー攻撃分析プラットフォーム「NIRVANA改/NIRVANA改弐」などのほか、マルチベンダーのセキュリティ関連情報を集約し、橫ぐしで分析できるセキュリティ融合情報基盤「CURE」も初めて稼働した。
オランダ発、五感を刺激する感覚現実
ここからは、併設イベントで目を引いた展示をピックアップしよう。「DSJ2019」(デジタルサイネージジャパン)では、技術商社のコーンズテクノロジーが、オランダ・SENSIKS社のユニークな「SR Pod」を展示していた。
SRとは「Sensory Reality」のことで、人間の五感を刺激する感覚現実を体験できるものだ。VR映像だけでなく、音・気温・気流・香り・ハプティクス(皮膚感覚)まで加えることで、現実世界にいるような錯覚を覚えさせる。
Pod内でヘッドマウントディスプレーを装着すると、VR映像に合わせて横から生暖かい気流が流れ、動物が横切ると生臭いにおいが漂ってくる。従来の受動的な視聴とは異なるアクティビティを体験できた。なお香りについては、現在100種類以上が用意されており、カスタマイズも可能だという。
ARカメラ搭載のIoT自動販売機、スマートマート
また、インテルのブースで展示されていたブイシンクのIoT自動販売機「スマートマート」も興味深い展示のひとつだ。
大画面ディスプレーやARカメラを備える。中央のタッチパネル付きディスプレーで物販でき、上部2面の小型ディスプレーで観光情報やCMを流せる。さらに内蔵カメラで撮影した映像をリアルタイムにAR処理することも可能だ。衣料品販売ならば、ユーザーに衣料を重ねるAR試着も行える。
独自の搬送機構によって、最大幅400mm、重さ4㎏の商品を落とさずに搬出でき、精密機器やワレモノの販売も可能だ。インバウンドにも対応し、多言語(日本語、英語、中国語、韓国語)での表示や、電子マネーやクレジットカード、アリペイやWeChatPayを含むQRコード決済もできる。
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