Office製品にはもう1つ、ボリュームライセンス製品(例:Office Professional Plus 2016)があります。これはWindows 10やWindows Server Semi-Annual ChannelのLTSC(Long Term Servicing Channel)リリースと同様の位置付けです。最低10年の長期サポートが提供されますが、リリース時の機能と仕様のままで、新機能が追加されることはありません。
更新プログラムの提供および更新方法の違い
企業向けOffice 365 ProPlus、Office 365 Business、コンシューマー向けOffice 365 Solo、パッケージ製品は、「クイック実行(Click To Run:C2R)」形式でインストールされ更新されます。
一方、ボリュームライセンス製品は、インストールメディアからインストールするWindowsインストーラー(MSI)形式で提供されます。MSI形式のOfficeは、Windows UpdateやWindows Server Update Services(WSUS)を通じて、更新プログラムが提供されます(図2)。Microsoftダウンロードセンターから更新プログラムを個別にダウンロードしてインストールすることも可能です。これは、Office 2010以前の提供および更新方法と同じものです。
C2R版Officeアプリの更新方法としては、後述するOffice Deployment Toolを利用した社内の更新ポイントからのインストールと更新、System Center Configuration Manager Current Branchを利用した配布の方法もあります。WSUS単体でC2R版Officeアプリをインストールしたり、更新したりすることはできません。