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- 2015/08/20 掲載
サムスン、アップル頼りの半導体メーカーが変わらなければいけない理由
半導体売り上げの上位10社企業はどこか?
ガートナーの調査によれば、世界の電子機器メーカーにおける半導体需要の上位10社の合計は、2013年の1,148億ドルから、2014年には1,256億ドルまで増加した。2014年は、上位10社が世界の半導体消費合計の37パーセントを占めている。上位10社が市場全体に占める割合は非常に大きい一方で、最大手顧客のうち数社の過去5年間における発注実績は減少傾向にあり、これらの企業を主たる納入先にしている半導体メーカーにとっては厳しい状況だ。また、サムスンやアップルなどのスマートフォン市場における成功を背景に、過去5年間の発注量を大幅に伸ばしている企業もあるが、こうした企業に納入する半導体メーカーも、大手顧客に依存するリスクへの懸念は高まっている。
こうしたなか、半導体メーカーが販売先として目を向けるべきなのが新興企業、および小規模エレクトロニクス企業だ。これらの企業による2014年の半導体支出額は783億ドルに上り、半導体市場全体の23パーセントを占めている。このうち、半導体の売り上げ全体に占める上位10社の割合は40パーセント近くに上り、11~100位までの企業が30パーセント、残りの企業で30パーセントという割合になる。
ガートナーのリサーチ部門主席アナリスト、山地 正恒氏は「半導体業界は非常に大きな変化の中にあり、小規模な顧客が高い利益率や安定成長をもたらしている状況において、限られた数の大手顧客にすべての力を集中させることのリスクが、半導体メーカーの間でクローズアップされている」と指摘。このリスクへの対応として、一部の半導体メーカーは既に小規模な顧客との取引を増やすことに取り組んでおり、他の企業も小規模な顧客との取引増加に向けた戦略の調整が必要であるとした。
【次ページ】IoTの普及によって新興メーカーのムーブメントが起こる
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