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- 2015/07/30 掲載
はじめしゃちょーなどの人気YouTuberは、創作・協業にGoogle Appsを活用する
スマホ、クラウドの普及で、情報の受発信経路が複雑になっている
グーグル プロダクトマーケティングマネージャー 長谷川 泰氏が最初に言及したのは、今日のメディア環境変化だった。スマートフォンやクラウドの普及により、情報量が爆発的に増加。ユーザーの情報収集手段が多様化するとともに、その取捨選択が進んでいる。それはマスメディアといえども例外ではない。この傾向は特に若い世代で顕著で、彼らは情報の受診者であるとともに、彼ら自身が発信者ともなっている。結果的に、情報の受発信経路というものが、非常に複雑になっているという。
こうした中、新しいメディアとして受け入れられているのが、動画共有プラットフォームYouTubeだ。2015年の今年はサービススタートから10周年に当たるという。今や75の国および地域、61の言語でサービスを展開しており、世界で毎月10億人のユーザーが利用する。毎分300時間分の動画がアップされているという。用いられているデバイスは、すでに半分がモバイル環境だ。この環境だけに限ってみれば、今なおトラフィックが100%ペースで毎月伸びているそうだ。
解像度も、スタート当初は240ピクセルであったものが、現在は8Kに対応、7680×4320ピクセルと飛躍的に高スペック化。さらに360度撮影動画に対応、スマートフォンの加速度センサーを利用して動画を見る角度を変えるなどという技術的進化も遂げている。
YouTuberと呼ばれる新しいタイプのクリエイターが世界中で活躍
これを受けGoogleも、YouTuberをさらに世に出す取り組みを進めている。日本では昨年よりCMキャンペーンをスタート。2年目となる今年は、「好きなことで、生きていく」をキャッチフレーズに、「はじめしゃちょー」と「日本エレキテル連合」という2組のYouTubeクリエイターを選び出し、マスメディアやYouTube向けのCMを制作した。
その目的は3つある。1つめは、YouTuberの認知度を高めること。2つめは、トップクリエイターによって新しいクリエイターを触発すること。3つめは、企業にYouTubeのメディア価値を認識してもらうことだ。
今年選んだYouTubeクリエイターのうち、「はじめしゃちょー」は、静岡在住の現役大学生である。毎日動画を発信、ユニークな企画とコメントで人気を呼び、そのフォロワーは現在約230万人にも上る。動画再生回数は月平均で9,000万回。これは大手レコードレーベルが開設している公式チャンネルの動画再生回数と張り合う数字だという。
「公式チャンネルは複数のアーティストを網羅したもの。それと『はじめしゃちょー』が同等の勝負をする。今や個人がマスメディアに拮抗できる時代になっています」(長谷川氏)
人気のあるYouTuberは、動画視聴者によってチャンネル登録、動画評価、コメント発信、動画共有、SNS発信などといった行為が盛んに行われるという。Googleではこれをエンゲージメントと呼んでおり、その定義を「情報を受ける人々が強い興味と感心で、その情報を受け入れる。それに加えて、その人に共感するとともに他の人に再発信する」としている。
【次ページ】 YouTuberの創作活動、協業に使われているGoogle Apps
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