ガートナーは、今後3年間で企業に大きな影響を与える可能性を持つテクノロジ・トレンドを「戦略的テクノロジ・トレンド」と呼んでいる。

　ここで言う「大きな影響」とは、ビジネスやエンドユーザー、ITに革新を起こすもの、多大な投資の必要が生じるもの、導入が遅れた場合に機会損失などのリスクにつながるものを含んでいる。これらのテクノロジは、企業の長期的なプラン、プログラム、イニシアティブに影響を及ぼすという。

　ガートナーのバイスプレジデント兼ガートナー・フェローのデイヴィッド・カーリー氏は「これらトップ10すべてのテクノロジ・トレンドに同じ割合で投資して採用する必要があるというわけではありませんが、企業は今後2年の間にそれぞれを十分に検討し、吟味する必要があります」と語っている。

　カーリー氏は、2015年のトップ・トレンドがカバーするテーマとして、現実世界と仮想世界の融合、あらゆる場所のインテリジェンス、新たなITリアリティの出現という3つのテーマを挙げた。

　2015年に注目すべき戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10は次のとおり（※ただし、掲載順は重要性の順位を示さない）。

1. あらゆる場所のコンピューティング（Computing Everywhere）
2. モノのインターネット（IoT：The Internet of Things）
3. 3Dプリンティング（3D Printing）
4. 高度でパーベイシブな不可視のアナリティクス
   （Advanced, Pervasive and Invisible Analytics）
5. コンテキスト・リッチ・システム（Context-Rich Systems）
6. スマート・マシン（Smart Machines）
7. クラウド／クライアント・コンピューティング
   （Cloud/Client Computing）
8. ソフトウェア定義のアプリケーション／インフラストラクチャ
   （Software-Defined Applications and Infrastructure）
9. WebスケールIT（Web-Scale IT）
10. リスク・ベース・セキュリティ／セルフプロテクション
    （Risk-Based Security and Self-Protection）

　それぞれの詳細は以下の通り。