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- 2014/08/29 掲載
広島市で発生した土砂災害にも有用か、GIS活用の被災者生活再建支援システムの事例
広島市で発生した甚大な土砂災害
目次 | |
1. | 広島市で発生した甚大な土砂災害 |
2. | 5つのコンポーネントで構成される被災者台帳 |
3. | 水害対応にむけシステム改良した京都府宇治市の事例 |
4. | 水害対応がほぼ完了、東京都大島町の事例 |
5. | 支援システムは製品化、2014年度には80自治体が導入へ |
こうした災害発生時の対応は、被災者に対する生活再建支援の始まりに過ぎない。災害が沈下した後は、現場での被災状況の判定、被災者台帳の作成、被害の度合いを証明する罹災証明書の発給、仮設住宅の入退去など、市町村が取り組まなければならない業務は、多様かつ長期に渡って発生するのだ。
被災者と家屋、被害を紐づけて、生活再建に係るすべての行政サービスを関係者間で履歴管理する仕組みが、被災者台帳だ。被災者生活再建支援システムは、この台帳をベースに構築される。
被災者に対する生活再建支援のために生まれた台帳
台帳の出発点は、1995年の阪神・淡路大震災だ。神戸市は5年間で仮設住宅を解消するために、仮設住宅居住者台帳を作成した。その際の被災者との話し合いの内容や回答を履歴に残し、職員は情報共有しながら対話を進めた。結果的に全員の退出は完了したが、罹災証明書を発給する被災者台帳のようなものがあれば、生活再建支援はもっと改善できるのではないかという発想が生まれた。罹災証明書が初めて発給されたのは、2004年の新潟中越地震だった。最も被害が大きかった小千谷市では、1ヶ月間にわたって建物被害調査と罹災証明書の発給が行われた。ただし、当時は各課で同時並行的に対策を進めており、被災者台帳を作成しようと声がけしたときには、さらなる業務負荷などもあり、至らなかった。
そして2007年、新潟県中越沖地震が発生した。甚大な被害を受けた柏崎市へ調査に赴いた林氏は、被災者台帳についての相談を受ける。こうして、被災者生活再建支援に向けた被災者台帳の本格的な構築がスタートした。
【次ページ】被災者台帳の構成要素
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