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- 2014/07/18 掲載
Hadoop創始者ダグ・カッティング氏が語る「データの未来」
Hadoop Conference Japan 2014
Cutting氏の講演をダイジェストで紹介します。
データの未来
Hadoop創始者でClouderaチーフアーキテクト Doug Cutting氏。私はとてもラッキーだった。開発に関わったいくつかのオープンソースは成功し、みんなからは私には未来が分かると思われている。
実際に未来を知ることなどできないが、事実を元に予測することはできる。ロケットならどれだけのスピードでどこへ向かっているかが分かれば、着地点が分かる。そのように、事実を集めてそれを基に考え、複数の視点から見ることでデータの世界がどこへ向かっていくのか予想しよう。
それにはまずムーアの法則から始めるのがいいと思う。
この50年以上、コンピュータの発展は劇的であり、プロセッサ、ストレージ、メモリ、ネットワーキングなどのすべてが爆発的に安く、高性能になっている。システムを構築するテクノロジーが変われば、システムそのものも根本的に変わっていくだろう。
そこで予想できるのは、将来、システムはさらに大量のデータを処理できるようになるということだ。
コンピュータが安くなるにつれ、自動車やポケットの中などあらゆる場所で使われるようになった。産業や社会のあらゆる部分でデータが使われるようになり、データを分析することでものごとをより理解し、改善につなげられる。企業は競合に勝つためにデータを活用するようになってきた。データの重要性は高まっていくだろう。
そしてデータ分析にはハードウェアとともにソフトウェアが必要だ。
私たちはオープンソースという開発手法のソフトウェアを見てきた。そしてオープンソースのソフトウェアが成功してきた。例えばLinuxはもっともポピュラーなOSになったし、AndroidはモバイルOSとして普及し、Apacheはもっともよく使われるWebサーバだ。
企業がビジネスの基盤にテクノロジーを採用するとき、そのテクノロジーを誰かがコントロールしているのはビジネス上のリスクになると考え、だからオープンソースを使うようになってきた。もう誰もプロプライエタリなテクノロジーを使わなくなるのではないかと私は考えている。
私の予想だが、プラットフォームのテクノロジー、とりわけデータの分野はオープンソースが主流になるだろう。
【次ページ】 Hadoopの改善は続いていく
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