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- 2014/07/07 掲載
ソニーモバイル 鈴木国正 社長が描く、ソニーのウェアラブル戦略
ソニーモバイルが注目する4つのライフスタイルの変化

代表取締役社長兼CEO
鈴木 国正 氏

SmartBandは、歩数や消費カロリーや睡眠時間などの肉体的記録だけでなく、観た映画、聴いた音楽、話した時間などのエンターテインメント行動記録、さらに感動した瞬間や楽しかった瞬間なども記録できる。記録したデータは、専用アプリで可視化。鈴木氏は、「日々の活動全般を、ライフログとして記録する。その記録は(Xperia上の専用アプリで)アニメーションで振り返ることができる」説明する。
同氏はSmartBandの優位性を「表現力」であると強調する。「ユーザーが自分の生活全般を、“個人のエンターテインメント”として楽しめるように主眼を置いて開発した。現在、人々を取り巻く外部環境は著しく変化している。その中で、ユーザーは何を求めているかを考えた」と語る。
鈴木氏は、「われわれは4つの大きなライフスタイルの変化に注目している」と説明する。それは、「ニュージェネレーションの台頭」「男女の社会的役割の変化」「都市への集中」「パワーシフト」だ。
ニュージェネレーションの台頭とは、“超”デジタルネイティブの登場を指す。同社が米国で調査したところ、12歳以下の7割が、すでにタブレットを使っていることが明らかになった。そうした世代にとっては、「コンピュータを身につける」ことが当たり前になっている。また、男女の社会的役割の変化について鈴木氏は、「男女の社会的役割の差がなくなっている」と指摘。「男らしく/女らしく」ではなく、「自分らしく」ありたいと考える人が多くなっているという。
都市への集中やパワーシフトは、アジア/アフリカの急激な経済成長や、大都市圏におけるヒト・モノ・カネの一極集中型を見れば明らかだろう。2050年には7割以上の人口が都市に集中すると予測するシンクタンクもある。
「こうした外部環境の変化の中でわれわれは、どのような機能(製品)が人々の生活を楽しくするのかを考えた。それを具現化したものが、SmartBandのようなスマートウェアだ」(鈴木氏)
【次ページ】注目は「コンテキストアウェア」
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