• 会員限定
  • 2014/02/25 掲載

長谷川氏、中山氏、原田氏がクラウド時代の情シスのあり方を語る[前編]

Developers Summit 2014

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
東急ハンズの情報システム部門の責任者である長谷川秀樹氏と、数年前まで協和発酵キリンの情報システム部門の責任者だった現アイ・ティ・イノベーションの中山嘉之氏を中心に、クラウド時代の情報システム部門とはどうあるべきか、というパネルディスカッションが2月13日と14日に行われたDevelopers Summit 2014のセッションとして行われました。モデレータはアトラクタの原田騎郎氏。
 長谷川氏は内製にこだわった情シス部門の発展を語り、中山氏もクラウドによってインフラがコモディティ化する中で情シス部門はより上のレイヤに注目しなければならないとし、両者ともほぼ一致した見解を示したディスカッションの模様を、ダイジェストで紹介しましょう。

photo

画面左から、原田騎郎氏、中山嘉之氏、長谷川秀樹氏。右の空いた椅子は、会場からの質問者が発言する際にステージに上がってもらうためのものとして用意された


情シス部門は崖っぷち?

 原田 ディスカッションに入る前に、最近話題になったニュースに「パナソニックが社内情報システム部門を1000人削減を検討している」というものがありました。

 それから、日経コンピュータでは最近「崖っぷちのIT部門」という特集もありました。

 一方で、転職サイトのDudaによると社内SEの求人は伸びているそうです。こうした中で、これからの情報部門を考えなければいけないと思います。

 そこでまず、中山さん長谷川さんそれぞれに、情報部門をどう考えているのか少しお話しいただこうと思います。

クラウドの登場で情シスはよりビジネスに近いレイヤに行く

 中山 私は一昨年まで協和発酵キリンの情シス部門で部門長をしていました。いわゆるユーザー企業に30年いました。クラウド時代の情シスをどう考えるか、というお題をいただきましたが、ユーザー企業から見たクラウドとは、来るべき時代が来たな、という感があります。

 ITのプレイヤーはインフラからアプリまで多くの階層になっていて、下はテクニカルアーキテクチャから上はビジネスアーキテクチャと多岐にわたっています。情シス部門の本業は社内のビジネスにシステムを役立てていくことですが、下の方のレイヤはやることが多く専門性も高いので、なるべくベンダさんに外注するということでやってきたわけです。

 そしてクラウドではここがコモディティ化する、つまりお金で調達できると。だから社内の情シスはもっと上の、よりビジネスに近いレイヤに行くと。

photo

 情シスって、1980年代はコストダウンをしてきたかなと。1990年代はWindowsなどが出てきて企業活動のスピードアップ。2000年代はERPなどがでてきてガバナンスに寄った時代だったり、一方でインターネットも登場してきました。

photo

 そして2010年代は、考えてみるとこれまでの情シスって売上げに寄与してないじゃないかと。そこでこれからはちょっと事業の競争力というところにいくのかなと思っています。

 情シスの本質的な役割は、情報の流通を司っていると思っています。あくまでも社内が中心ですが、いろんな情報をどうコントロールするのかをやってきているのかなと。エンタープライズの仕組みをどう作るか、社内の情報流通のデザインをするという。

 原田 これを見ると80年代と90年代の仕事はずいぶん違いますね。では長谷川さん、お願いします。

【次ページ】 帳票を作るだけのシステムにがっかり
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます