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2012年の国内IT市場におけるビッグデータテクノロジー/サービス市場の規模は206億7,000万円だった。さらに2013年は前年比41.9%増の293億3,000万円に拡大する見込みとなった。一方、企業におけるビッグデータの認知度は、IT部門では74.8%、業務部門33.5%で依然十分とはいえない状況も明らかになった。
IDC Japanは26日、国内のビッグデータテクノロジー/サービス市場予測を発表した。これによると、2012年の国内IT市場におけるビッグデータテクノロジー/サービス市場の規模は206億7,000万円だった。2013年は前年比41.9%増の293億3,000万円に拡大すると予測しているという。
IDCでは、ビッグデータテクノロジー/サービス市場について、100TB(テラバイト)以上の規模で収集されるデータを有していること、または音声、映像、金融取引情報、センサーなどのハイスピードストリーミングデータを利用していること、または年率60%以上の成長率で生成されるデータであることのいずれかを条件としたデータソースを利用し、スケーラブルなインフラストラクチャーで解析するデータをビッグデータと定義。この定義に基づいて創出されるIT市場をビッグデータテクノロジー/サービス市場として市場規模を算出している。
市場規模は、ビッグデータテクノロジーに利用されるサーバ、ストレージ、ネットワークなどで構成されるインフラストラクチャー市場、ソフトウェア市場、サービス市場の各分野を分析している。
国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場は、2012年から2017年にかけて年間平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)37.5%で拡大し、2017年には1,015億6,000万円になると予測している。
本調査では、市場規模のほかビッグデータテクノロジー/サービスに対するユーザー需要動向調査を実施している。
その結果、企業の情報システム部門におけるビッグデータの認知度は74.8%であるものの、一般業務部門における認知度は33.5%と低く、既にビッグデータを提供または利用していると回答した企業は9.8%にとどまった。
ビッグデータテクノロジーの活用を阻害する要因として、投資対効果を見極めることが難しいと半数近くのユーザー企業が考えていることが分かったという。
一方、ビッグデータテクノロジーの利用をまだ行っていない企業においても、自社の業務に参考になる事例の提示や、同業他社で有効な取り組み事例があれば活用を検討すると回答しており、有効な事例の提示がユーザー企業の関心を高めることがわかった。
IDCではこの調査結果から、国内のビッグデータテクノロジー/サービス市場は依然立ち上がりの時期にあるが、一部の先行する企業が有効な成功事例を提示することによって、ビッグデータの認知度と重要度の認識が一般市場に波及している段階であると指摘している。
IDC Japan サーバ リサーチマネージャーの林 一彦氏は「ビッグデータテクノロジーの普及には構造化、非構造化データに関わらず、幅広いアナリティクスリューションを組み合わせて提案していくことが重要である」と述べている。
今回の発表はIDCが発行したレポート「2013年 国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場 需要動向分析:2013年~2017年の予測」(J13581001)にその詳細が報告されている。
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