• 2012/08/28 掲載

ANA、運航乗務員・客室乗務員約2500人全員がiPadを携行へ

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全日本空輸(以下、ANA)は、2012-13年度ANAグループ経営戦略で掲げる「構造改革」の具現化として、ANAグループ運航乗務員(約2500名)にiPadを1人1台配布することを決定した。運航マニュアルの電子化やコックピット等における情報活用の促進を図ることで、高品質なオペレーションの実現と運航に関わるコストの効率化を両立する構造改革を推進する。
 従来、運航乗務員が運航に関わる天候等の運航情報を入手できる場所は限られていたが、iPadを活用し最新の運航情報を入手することにより、より揺れの少ない飛行ルートや高度の選定が容易になるほか、定時性の向上、オペレーション品質の向上を目指す。また、将来的にはコックピットにおいて、エレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)としてiPadを活用し、さらなる情報の効果的活用を目指す。なお、関係法令等が整備されるまでの間、離着陸を除くフェーズにおいて電波を発しない状態(機内モード)に設定している場合でも、法に定めるマニュアル類(運航に関する書類)の閲覧は行わないことが発表されている。

 そのほか、機内搭載マニュアルの電子化による機体重量削減や最新の旅客予約情報・搭載貨物情報に基づいた的確な飛行計画作成により無駄のない燃料搭載を実現する。ペーパーレス化による印刷費用の削減や年間数千ページにおよぶマニュアルの配布・管理効率化も実現される見込み。運航マニュアルの電子化によって最新マニュアルの維持管理が容易となり、時間や場所を選ばない知識の習得が可能となるほか、音声や動画を活用した訓練・教育教材を提供することで、運航乗務員個々の技倆維持・向上を図る。

 2012年9月より、一部の運航乗務員(約300名)による3ヶ月の運用検証を行う。その後、2013年2月より、運航乗務員がiPad携行する予定となっている。

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