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中国市場における企業ブランド総合評価調査「ブランド・チャイナ2012」によれば、「ブランド総合力」ランキングで首位となったのは、北京、上海ともアップルだった。iPod、iPhone、iPadを次々と世に送り出し、日本と同様スマートフォン旋風を巻き起こし、特に20代と30代の評価が高かった。日経BPコンサルティングが発表した。
日経BPコンサルティングは10日、中国市場における企業ブランド総合評価調査「ブランド・チャイナ2012」の結果をまとめ、調査結果報告書を発行・発売した。本調査は2011年10月に実施し、北京および上海在住の消費者2万1000人を対象に、中国市場で流通している500の企業ブランド力を測定し、報告書には北京と上海、それぞれの結果を収録した。
「ブランド総合力」ランキングで首位となったのは、北京、上海ともアップルだった(
表1)。iPod、iPhone、iPadを次々と世に送り出し、日本と同様スマートフォン旋風を巻き起こした。特に20代と30代の評価が高い。中国内資系企業ではネット系の淘宝(タオパオ)、百度(バイドゥ)、騰訊(テンセント)、また外資系ではマイクロソフト、ノキアなどが上位に並び、日系のキヤノンも上海で高い評価を受けて第10位を獲得した。
「ブランド・チャイナ」プロジェクトは2011年版に続き、今回で2回目となる。第1回はビジネス・パーソンを対象とした調査(BtoB編)だった。第1回の結果と比べると、今回の消費者を対象とした調査(BtoC編)では、より多くの日系ブランドが高い評価を得た(
表2)。
前回同様、日系企業で首位となったのは北京でソニー、上海ではキヤノンだが、順位を見ると、ソニーは54位から24位に、キヤノンは34位から10位になり、BtoC市場での強さが明らかになった。また、カシオが北京でトップ100に、ファミリーマートが上海でトップ50にランクインするなど、多様な業種にわたって、日系企業が上位に進出した。
ただし、上位に入った日系企業が多いものの、日系ブランド全体に対する評価は決して高いものではなかった。「ブランド総合力」の国別平均スコアを見ると(
表3)、北京、上海ともトップ3はドイツ系、米国系、英、仏、独以外の欧州系ブランドとなり、欧米ブランドに対する信頼感が非常に高いことが分かった一方で、日系ブランドの平均スコア(偏差値)は北京で44.2、上海で45.4と、いずれも目安となる50を大きく下回った。
業種ごとのトップブランドをみると(
表4)、約3分の2にあたる12業種において、北京、上海とも同じブランドだった。しかし、「食料品」と「飲食店、宿泊業」では、北京では中国内資系の匯源果汁と全聚徳がそれぞれトップとなったのに対し、上海では外資系のコカコーラとケンタッキーがトップとなり、「食」に関する嗜好の違いが大きいことが確認されたという。
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