- 2025/04/29 掲載
ECB、中立金利以下への利下げも 関税で物価下押し=フィンランド中銀総裁
[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は28日、トランプ米政権が掲げる関税措置でユーロ圏のインフレ率は予想を下回る可能性があるとし、ECBは景気を冷ましもせず加熱もしない「中立金利」を下回る水準に政策金利を引き下げる可能性があるとの見方を示した。
ECBは今月の理事会で主要政策金利の預金金利を0.25%ポイント引き下げ、2.25%とすると決定。ECBが中立水準と見なす1.75─2.25%の上限に達した。ECB当局者は6月の理事会での追加利下げ決定に一段の確信を深めている。
レーン氏はLCマクロ・アドバイザーズ主催のイベントで、ECBが通常の0.25%ポイントよりも大きな幅での利下げを行う条件に関する質問に対し、「全ての選択肢を検討しなければならない。中立金利を下回る水準への利下げを排除するべきではない」と述べた。
同時に、現在の環境を踏まえるとECBは事前に自らの行動を制限するべきではないとの考えも示した。
レーン氏は、ユーロ圏で基調的な物価上昇圧力は緩和していると指摘。トランプ政権の関税措置はユーロ圏に「双方向」の影響をもたらすが、関税措置はインフレ減速につながるという市場の見方に同意するとし、見通しに対しては主に下振れリスクがあると述べた。
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