キヤノンのMEAPで初事例、インターコムの給与明細書が複合機で受け取り可能に

　Web給金帳は、従業員の給与・賞与明細書などを電子化してパソコン、携帯電話、スマートフォンなどにインターネットで自動配信するWindows用パッケージソフト。今回のオプション商品を用いることで「imageRUNNER ADVANCE」の液晶操作パネルから「銀行のATM感覚で給与・賞与明細が紙として出力できる」（インターコム 池田雅志氏）という。


　2007年の所得税法改正による認可以来、給与・賞与明細書および源泉徴収票の電子交付が進んでいるものの、一般的な明細電子配信システムは通常パソコンを配信先とするため、全従業員にパソコンが行き渡っていない企業では導入ができないといった課題があった。

　インターコムの製品では、携帯電話やスマートフォンにも配信できるが、「それでも抵抗を感じる企業は少なくなかった」と明かす。今回の製品オプションにより、たとえば小規模な事業所や工場では複合機のみで印刷、本社ではPCで確認、といった使い分けが可能になるという。

　また、今回のオプション開発にあたり、キヤノンの複合機上で利用できるWebプラットフォーム「MEAP Web」を採用。MEAP Webとは、キヤノンの複合機「imageRUNNER ADVANCE」シリーズの制御用アプリケーションプラットフォームで、Webアプリケーションのようにプリンタの画面表示を開発できるのが特徴。「開発時にUIを正確に確認できるシミュレータが特徴」（キヤノンマーケティングジャパン 佐藤要氏）という。既に企業独自の開発では採用されているが、パッケージ製品としては今回のインターコムの製品が初になる。

　オプション価格は8万円（税抜、本体別）。imageRUNNER ADVANCEには、ダイレクトプリント拡張キッド、ウェブブラウザー拡張キット、増設メモリが必要になる。製造業や流通・外食産業、介護福祉業などでの利用を見込んでおり、今後、両社の販売チャネルを通じて拡販される。