2月17日開催「戦略投資比率を上げる! システム運用管理の処方箋」
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本セミナーの前日、「GDPマイナス12.7%」というショッキングなニュースがメディアを駆け巡った。まさに今は、世の中全体に暗雲が垂れ込めている状況だ。しかし、そんなときだからこそ、やっておくべきことがある。あるいは、現在のような苦境でしかできないことがある。ITシステムのムダにメスを入れ、増大する一方の運用管理コストを低減し、企業システムの全体最適化をはかるのに絶好の機会が"今"なのである。セミナーでは、その具体的な方策が次々と示された。
ピンチはチャンス!
今こそ過去のしがらみを排してIT基盤の抜本的改革を
| NEC 第一システムソフトウェア事業部 事業部長 森 正氏
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セミナー冒頭では、NEC 第一システムソフトウェア事業部 事業部長 森正氏が挨拶に立った。「100年に一度」とも形容される現在の不況の中、多くの企業が苦境に立たされている現状に触れたあと、「しかし、ITシステムは企業の競争力の源泉である。今、ITシステムを見直して、適切な投資を行うことが、不況の先に備えることになる」と強調した。
続いては、『激動の時代におけるIT投資戦略~コスト削減と戦略性強化の両立』のタイトルで、テックバイザージェイピー(TVJP) 代表取締役である栗原潔氏が基調講演を行った。まず、IDC Japanのデータを示してリーマンショック以降の企業のIT投資意欲が大きく落ち込んでいることを紹介。それによれば、リーマンショック後、IT投資を減額すると回答した企業数が27%から51%に増加し、増額すると回答した企業数が20%から3%に急減しているという。
| テックバイザージェイピー(TVJP) 代表取締役 栗原 潔氏
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こういった厳しい状況で、最もやってはならないのは「戦略性のない予算の一律カット」であると断言。IT投資の削減をダイエットにたとえ、「タンパク質も炭水化物も一律にカットすれば、体力そのものがもたない。現在のように経営環境が厳しいときこそ、フォーカスを定めたIT投資が重要である」と説明し、そのためにはポートフォリオ的な発想でメリハリのあるIT投資を行うことが重要だと強調した。
そこで重要になるのが、IT投資を特性ごとにグループ分けし、グループごとに投資戦略を立て、全体のリスクとバランスをとることである。グループ分けにはいろいろな手法があるが、その1つが「差別化要素(コア)」と「非差別化要素(コンテキスト)」であると説明し、いかなる状況においても、一定の予算を戦略的IT投資(差別化のためのIT投資)に割り当てておくべきだと強調した。
そして、IT投資の削減においては「新規システムへの投資を可能な限り維持しながら、既存システムの保守コストを削減することが重要である」と説明し、そのヒントとして、調達の一本化・大口化によるコスト低減、過剰なサービスレベルの適正化、見えないコストの「見える化」などを提示した。
新規システムへの投資では、ローリスク・ミディアムリターン型の投資にフォーカスすべきであるとし、その例として 【1】仮想化によるサーバ統合 【2】帳票ソリューション 【3】運用の自動化 【4】クラウド・コンピューティングの活用 の4つを挙げた。
最後に、改めて「ピンチはチャンスである」と強調。「現在のような危機のときこそ、過去のしがらみや感情的反対を排して、IT基盤の抜本的改革を行うチャンスである」と語って講演を締めくくった。
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