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- 2023/04/26 掲載
Windows Server 2012 R2のサポート終了問題、低コスト手間いらずの「延命」方法とは
山市良のマイクロソフトEYE
クラウドに持ち上げるだけで、最大3年間も延命が可能に
マイクロソフトはWindows Server 2008/2008 R2およびSQL Server 2008/2008 R2のサポート終了のときから、最大3年間、セキュリティ更新プログラムを受け取ることができる「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Updates(ESU)」を用意しました。ESUは、オンプレミスでは有料で購入することができ、Azure上のインスタンスの場合は無料で提供されます。オンプレミス向けのESUの価格は、1年目が製品のコアライセンス価格の75%、2年目が100%、3年目が125%と段階的に高額になります。このコストがAzureでは一切かかりませんし、Azure上のWindows Serverインスタンス、およびSQL Serverの場合、ESUを受け取るために特別な設定も不要であり、Windows Updateを通じてESUの更新プログラムを適用できます(Azure VMとして実行することによる、コンピューティング、ストレージ、ネットワークなどに対する従量課金料金は別途かかります)。
さらに、バージョン2008/2008 R2のSQL ServerとWindows Serverに対しては、現在、Azureでのみ4年目のESUも提供されています(画面1)。
Windows Serverの拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) の取得方法Windows Serverについては、Microsoft Security Response Center(MSRC)の評価で緊急(Critical)および重要(Important)のセキュリティ問題を修正するESUのセキュリティ更新プログラムが提供され、バージョン2008/2008 R2では「マンスリーアップデート」として毎月1回提供されてきました。SQL Serverについては、緊急(Critical)セキュリティ問題のみが修正対象とされ、バージョン2008/2008 R2では4年目のESUで初めてセキュリティ更新プログラム(2023年2月公開)が提供されています。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/get-started/extended-security-updates-deploy
Windows Server 2012/2012 R2およびSQL Server 2012に対しても、同じように最大3年のESUが用意されています。つまり、物理または仮想マシンで稼働しているWindows Server 2012/2012 R2(およびSQL Server 2012)の環境を、そのままAzureに持ち上げることができれば(IPアドレスなど多少の変更は必要です)、最小限のコストで後3年間、セキュリティを維持しながら運用できるというわけです(画面2、画面3)。
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