- 2025/03/24 掲載
ジェームズ・ハーディ、米建材メーカーAZEKを88億ドルで買収へ
[24日 ロイター] - 建築資材メーカー、ジェームズ・ハーディ・インダストリーズは、人工デッキなど屋外用製品を手掛けるAZEKを87億5000万ドルで買収すると発表した。米住宅市場が低迷する中、買収価格が高過ぎるとの懸念からジェームズ・ハーディの株価は急落した。
買収価格にはAZEKの3億8600万ドルの純負債が含まれる。
米国では新築住宅の在庫が20年ぶりの高水準に達している。トランプ政権による関税や移民取り締まりの強化により、建設業界のさらなる低迷が懸念されている。
AZEKの株主は1株につき現金26.45ドルとジェームズ・ハーディの株式1.034株を受け取る。買収価格は1株当たり56.88ドルと、21日の終値に37.4%上乗せした水準となる。
ジェームズ・ハーディは現金部分については負債による資金調達で賄う方針を示した。
両社の発表によると、AZEKの取締役会は今回の買収提案を支持している。買収後、ジェームズ・ハーディの株主は新会社の株式を約74%、AZEKの株主は26%をそれぞれ保有する。
ジェームズ・ハーディのオーストラリア上場株は24日に15%下落した。
モルガン・スタンレーのアナリストは、買収価格は大幅に上乗せされ、収益性が高く見積もられていると指摘し、市場は収益の相乗効果に懐疑的との見方を示した。
バレンジョイのアナリストは、両社の事業で完全な相乗効果を実現し、力強い成長を達成しなければ、この買収価格は正当化されないと分析した。
ジェームズ・ハーディはオーストラリアで設立され、現在はアイルランドに本社を置き、経営陣はシカゴを拠点としている。
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