- 2025/03/21 掲載
スイス中銀、0.25%利下げ 世界経済とインフレの見通し不確実に
John Revill
[チューリヒ 20日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)は20日、政策金利を0.5%から25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2022年9月以来の低水準となる0.25%とした。トランプ米大統領の貿易政策がインフレや世界経済に与える影響を考慮した。
24年3月の利下げ開始以来5回連続。ロイターがまとめたエコノミストの予想と一致した。
中銀は「インフレ圧力が弱く、インフレの下振れリスクが高まっていることを踏まえ、金融情勢が適切に維持されるようにするため」と利下げの理由を説明した。
スイスのインフレ率は2月に0.3%に低下し、約4年ぶりの低水準となった。利下げでスイスフラン相場を押し下げることにより、インフレ率が中銀目標(0─2%)を下回らないようにすることを狙う。
中銀は、基本シナリオとして、世界経済が今後数四半期、緩やかに成長し、基調インフレ圧力は特に欧州で徐々に緩和していくと想定していると述べた。ただ世界経済に関するシナリオには高度の不確実性があるとし、「状況は、特に貿易や地政学面で急速かつ著しく変化する可能性がある。たとえば貿易障壁の拡大は世界経済の減速につながる可能性がある」とした。さらに「欧州における財政拡張政策は中期的に経済を刺激する可能性がある」と指摘した。
シュレーゲル中銀総裁は会見で、世界経済とインフレの見通しを巡る不確実性が著しく高まったと指摘し、「その結果、スイスのインフレの見通しも現在、非常に不確実だ。現時点でリスクは圧倒的に下向きだ」と述べた。
引き続き必要に応じて外為市場に介入する方針を示した。その上で、スイス中銀は経済の優位性確保を目的に為替介入をしたことはないとし「スイスは為替操作国ではない」と述べた。
中銀は2025年のスイスの成長率予想を1─1.5%に据え置いた。26年は1.5%程度。ただチュディン理事は経済見通しは今や、かなり不確実になっていると述べた。
インフレ率は25年が0.4%、26年と27年は0.8%と予想。25年の予想は0.3%から上方修正した。
バンクJサフラ・サラシンのチーフエコノミスト、カーステン・ジュニウス氏は、現金融政策サイクルで、スイス中銀は主要中銀の中で真っ先に利下げしたが、利下げの打ち止めも一番乗りになる可能性があると指摘。インフレ予想の引き上げで、今回で利下げが終了するとの見方を示した。
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