- 2025/03/13 掲載
UAゼンセン、パートの賃上げ率6.53%で過去最高水準 正社員は5.37%
Kentaro Sugiyama
[東京 13日 ロイター] - 繊維や流通、外食などの労働組合でつくるUAゼンセンは13日、同日午前10時時点で労使交渉が妥結した139組合の正社員の妥結総合計(ベースアップ・定期昇給込み)が加重平均で5.37%だったと発表した。ベア分は3.75%。パートタイム95組合の妥結総合計は加重平均で6.53%で、過去最高の妥結結果となった。
2025年春闘における第1のヤマ場を終えた時点で集計したもので、正社員139組合中、半数近い60組合が満額回答、このうち14組合が満額超となった。
規模別で300人未満の組合の妥結総合計は5.94%。300人以上の組合の5.36%を上回るなど、中小企業でも高い賃上げが広がってきている。
パートタイムの賃上げ率は正社員の賃上げ率を9年連続で上回った。会見した永島智子会長は「雇用形態間の格差是正が進んでいる」との認識を示した。
日本最大の産業別労組UAゼンセンには2208組合が参加し、組合員は約190万人。パートタイム組合員も多く参加していることで知られる。3月3日時点の傘下組合の賃上げ要求(定昇分含む)は正社員組合員が加重平均6.11%、パートタイム組合員が7.16%だった。
現段階で妥結結果は要求水準を下回っているが、西尾多聞書記長は会見で「この後に続くところは格差是正に向けて要求が高くなっている」と指摘。執行部としては「今のところ要求にかなり近い水準で妥結できている」との認識を示した。満額回答が半数近くを占めた要因について「賃上げをしっかり進め、経済の好循環につなげていくという労使の認識が近い」と語った。
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