- 2025/03/10 掲載
今春闘「力強いモメンタム」と経団連会長、中小や非正規の状況見極め
Kentaro Sugiyama
[東京 10日 ロイター] - 経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は10日、2025年春闘の大手企業の集中回答日を控えたこれまでの賃上げの状況について、「力強いモメンタム(勢い)の定着に向けた息吹を感じる」との認識を示した。ただ、全体を評価するには中小企業や非正規雇用者の賃上げの状況を見極める必要があると指摘した。
連合は6日、25年春闘における傘下組合の賃上げ要求率(定期昇給分を含む、3月3日時点)が平均6.09%になったと発表した。昨年同時期の5.85%を上回るとともに、1993年(7.15%)以来32年ぶりに6%を上回った。
十倉会長は、要求水準と妥結金額は異なるとしつつも、「こういう動きが出ているのは歓迎するところだ」と指摘。賃金体系を底上げするベースアップを表明している企業が出ている点も「非常に心強い」と語った。
連合の集計によると、24年春闘はベアと定昇を合わせた賃上げ率が5.1%と、33年ぶりの高水準で着地。25年春闘では、労使ともに力強い賃上げの流れの「定着」を目指すことで方向性は一致している。
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