- 2025/03/03 掲載
午後3時のドルは150円半ばへ小幅安、米関税警戒 投機筋の買い戻しは上昇圧力に
[東京 3日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の150円半ばで推移している。米国による関税の発動をあすに控え、貿易摩擦の深刻化による景気減速への警戒感が上値を抑えている一方、積み上がった投機筋による円買いの巻き戻しが短期的にはドル/円の上昇圧力になるとの見方もあった。
ドルは朝方、一時151.02円まで買われる場面もあったが、仲値公示前後では実需の売りもみられ、150円前半まで軟化。その後は150円前半を中心に売買が交錯した。
米商品先物取引委員会(CFTC)によると、2月25日時点で非商業部門(投機筋)の円買いの持ち高は17万1751枚と、過去最大を更新。 買いから売りを差し引いたネットポジションでも買い越しは9万5980枚と、過去最大となった。
あおぞら銀行チーフ・マーケット・ストラテジストの諸我晃氏は、投機的な円買いが積み上がっているため、「ドル/円が下げたところでは投機筋の買い戻しが入りそうだ」として、200日移動平均線のある152.40円付近が上値めどになるとの見方を示した。諸我氏は、短期的にはドル/円が上昇する可能性があるとしつつ、利上げ方向にある日銀など「(円も)売りづらい」通貨であることは変わりなく、「上を攻めていく感じでもない」と話した。
トランプ米大統領は、対メキシコ・カナダへの関税を4日に発動する構えを示しており、中国への追加関税も表明している。中国共産党系メディアの環球時報は、中国が4日の米関税発動への対抗措置を検討していると報じた。三井住友銀行の鈴木浩史チーフ為替ストラテジストは、中国による報復はある程度織り込まれていたもののそれが報復の応酬に発展すれば、「リスク資産には下押しがかかり、円高圧力になる」と指摘した。
きょうのISM製造業景気指数など、今週は米国で複数の指標が予定される。「(投機筋の)円買いの巻き戻しに伴う円安圧力もあり、米金利の低下に対するドル/円の反応は足元で限定的になっている」(三井住友銀の鈴木氏)面もあり、指標が下振れて米金利が低下したとしても下値は限定的となる可能性がある。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 150.41/150.4 1.0414/1.04 156.64/156.6
2 15 5
午前9時現在 150.80/150.8 1.0411/1.04 157.03/157.0
2 13 4
NY午後5時 150.60/150.6 1.0375/1.03 156.25/156.3
5 77 1
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