米国株式市場＝反発、不安定な取引の中ハイテク株が上昇

［ニューヨーク　２８日　ロイター］ - 米国株式市場は不安定な取引の中、反発して取引を終えた。トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂したとの報道を受け、直後は下落していた。

デル・テクノロジーズが下落する一方、他のハイテク株は上昇した。

米・ウクライナの首脳は２８日、ホワイトハウスで会談。ウクライナの鉱物資源の権益に関する合意文書に署名する予定だったが、記者団の面前でロシアへの対応などを巡り厳しい言葉の応酬が相次ぎ、ゼレンスキー氏は合意文書に署名せずホワイトハウスを後にした。

Ｓ＆Ｐ総合５００種株価指数は、この報道直後は下落したが、その後回復し、この日は上昇で終わった。

５０パーク・インベストメンツの最高経営責任者（ＣＥＯ）、アダム・サルハン氏は「ニュースを生で見た人は、かなり心配になっただろう。市場はいったん売られたが、その後冷静になった。ゼレンスキー氏は取引に応じるか応じないかのどちらかだ」と指摘した。

デルは４．７％下落。２０２６年度の見通しを嫌気した。同業のパソコン大手ＨＰも６．８％下落した。

半導体大手エヌビディアと電気自動車（ＥＶ）大手テスラはそれぞれ４％近く上昇し、Ｓ＆Ｐ５００を押し上げた。

Ｓ＆Ｐ５００の１１のセクター指数は全て上昇。金融が２．１％上昇、一般消費財は１．８％上昇した。

週間では、Ｓ＆Ｐ５００は約１％下落、ナスダックは３．５％下落、ダウは約１％上昇した。

投資家の不安心理を示す「恐怖指数」として知られるシカゴ・オプション取引所（ＣＢＯＥ）のＶＩＸ指数（ボラティリティー・インデックス）は２１．２６ポイントまで上昇。一時１カ月ぶりの高水準を付けた。

米取引所の合算出来高は１７５億株。直近２０営業日の平均は１５４億株。

Ｓ＆Ｐ５００種では値上がり銘柄が値下がり銘柄を７．１対１の比率で上回った。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 43840.91 +601.41 +1.39 43259.8 43873.5 43100.8

4 5 7

前営業日終値 43239.50

ナスダック総合 18847.28 +302.86 +1.63 18477.1 18861.3 18372.9

7 3 9

前営業日終値 18544.42

Ｓ＆Ｐ総合５００種 5954.50 +92.93 +1.59 5856.74 5959.40 5837.66

前営業日終値 5861.57

ダウ輸送株２０種 15986.49 +223.69 +1.42

ダウ公共株１５種 1005.45 +15.03 +1.52

フィラデルフィア半導体 4766.75 +79.99 +1.71

ＶＩＸ指数 19.63 -1.50 -7.10

Ｓ＆Ｐ一般消費財 1731.52 +30.57 +1.80

Ｓ＆Ｐ素材 558.18 +4.76 +0.86

Ｓ＆Ｐ工業 1152.54 +15.28 +1.34

Ｓ＆Ｐ主要消費財 918.34 +12.08 +1.33

Ｓ＆Ｐ金融 866.84 +17.61 +2.07

Ｓ＆Ｐ不動産 271.05 +2.18 +0.81

Ｓ＆Ｐエネルギー 689.88 +10.39 +1.53

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1734.28 +20.98 +1.22

Ｓ＆Ｐ通信サービス 348.89 +4.71 +1.37

Ｓ＆Ｐ情報技術 4411.29 +74.36 +1.71

Ｓ＆Ｐ公益事業 400.57 +5.57 +1.41

ＮＹＳＥ出来高 19.26億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 37605 + 495 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 37590 + 480 大阪比