- 2025/02/27 掲載
ブラックロック、豪州への投資見直し 日米に投資妙味
[シドニー 27日 ロイター] - 世界最大の資産運用会社ブラックロックは27日、オーストラリア市場からの資金シフトを検討していることを明らかにした。経済成長が低迷し、割高感があることが理由。
日米の市場に投資妙味があるとしている。
オーストラリア・ニュージーランド投資戦略を統括するケイティ・ピータリング氏らがシドニーで開催されたメディア懇談会で述べた。
同社はオーストラリアとNZで顧客向けに1000億ドル近い資金を運用しているが、世界経済の先行き不透明感を受けて、戦略的な資産配分を見直しており、運用資産の多様化に向けた戦術的な決定を下しているという。
ブラックロックは自社が「親日派」だとし、最近の企業改革に加え、インフレで企業の価格決定力が高まっているとの見方を示した。米国株もオーバーウエートにしているという。
一方、オーストラリアについては、経済成長の低迷と長引く高金利で資産の評価額が割高になっているとの見方を示した。
同社のウェブサイトによると、ブラックロックはオーストラリアのBHP、CSL、コモンウェルス銀行などの株式に投資している。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は先週、約4年ぶりとなる利下げを決定したが、追加利下げには慎重な姿勢を示した。
ブラックロックは、タイトな労働市場とトランプ米政権の関税リスクに伴う世界的な不透明感を踏まえれば、中銀の慎重姿勢は妥当だとし、個人消費の喚起につながる追加利下げの可能性が低下するとの見方を示した。
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