- 2025/02/25 掲載
午後3時のドルは149円半ば、2カ月半ぶり安値圏で下げ渋り
[東京 25日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤とほぼ変わらずの149円半ばで取引されている。この日は目立った手掛かりがなく、日本が祝日だった24日につけた2カ月ぶり安値近辺で下げ渋った。
連休明けのドルは、朝方の149円後半から実需などの買いで150円前半へ上昇したが、買いが一巡すると149円半ばへ反落する方向感に乏しい動きとなった。市場では、米関税政策やウクライナ停戦協議、ドイツの連立協議、日本の利上げなど多くの注目材料が様々な形で話題となっているが、直接的な材料に欠け、他の主要通貨も落ち着いた動きとなった。
ドルは24日に一時148.85円まで下落し、昨年12月3日以来の安値を更新した。
<投機の円買いが過去最大に>
市場では、投機筋の円買いが過去最大に膨らんだことが関心を集めた。米商品先物取引委員会(CFTC)がまとめた最新のIMM通貨先物取り組み状況によると、非商業(投機)部門の円買い持ちポジションは14.7万枚超と、これまで最高だった2016年4月の10万枚超を大きく上回った。
買いから売りを差し引いたネットポジションでも、買い越し幅は6万枚超に達し、昨年9月につけた8年ぶり高水準が目前に迫ってきた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏によると、歴史的な円買いは主要国中銀が軒並み利下げに動く中、日銀だけが利上げを続けていることが背景。日本の金利先物市場がすでに、来年にかけて2度の利上げを織り込んでいることなどから「このままドル/円が下値を模索し続けるとは考えていない」という。
植野氏は同時に、恒常的な円売り/ドル買い圧力の強さも指摘する。「日本は経済活動に不可欠な燃料や金属、食料原材料などの多くを輸入に依存し、スマホやパソコンなどデジタルインフラの基盤も米系企業に握られている。近年の日本でドルは『生活必需通貨』の趣を呈している」。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.71/149.72 1.0476/1.0478 156.85/156.86
午前9時現在 149.91/149.92 1.0460/1.0463 156.82/156.83
NY午後5時 149.71/149.72 1.0466/1.0469 156.71/156.73
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