- 2025/02/21 掲載
インフレリスクなお残る、経済政策に不透明感=クーグラーFRB理事
[20日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は20日、インフレ率が目標の2%に達するにはまだ「道半ば」で、その道のりは平たんではないとの認識を示した。
先月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を4.25─4.50%に据え置いたFRBの決定を支持するとし、この水準が経済を適度に抑制するとの考えを示した。
クーグラー氏はジョージタウン大学での講演準備原稿で、「雇用の下振れリスクは低下したが、インフレの上振れリスクが残っていることを踏まえると、(この水準が)適切だとみている」と述べた。
また「新たな経済政策が及ぼし得る影響も依然として不確実性が高く、採用される措置の範囲、期間、反応や具体的な内容次第だ」と指摘した。
トランプ大統領は1月20日の就任以来、高関税、規制緩和、政府支出削減など一連の提案を示してきた。一部のエコノミストはこれらの政策がインフレ圧力を引き起こす可能性を懸念しているが、影響は小さいとの見方もある。
クーグラー氏はこの議論ではどちらの側にも立たず、経済は堅調に推移しており、労働市場は健全で、インフレはピーク時からは大幅に低下したが、依然として高水準にあると指摘した。
「今後、適切なフェデラルファンド(FF)金利を検討するにあたり、われわれはこれらの動向を注視し、入手されるデータと変化する見通しを引き続き慎重に評価していく」と述べ、最近のFOMC声明の文言を繰り返した。
FRBは来月のFOMCでも金利を据え置くと予想されている。金融市場では、6月までに利下げが実施される可能性は低く、年内に2回目の利下げが実施される可能性は五分五分とみられている。
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