- 2025/02/12 掲載
連続利下げは反対、長期的には制約的水準を=マン英中銀政策委員
[ロンドン 11日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のマン委員は11日、6日の金融政策委員会で0.5%の大幅利下げを主張したことは、連続利下げを望んでいるとか3月にも同様の投票を行うという意味ではないと述べた。
マン委員の投票は投資家にとって驚きだった。投資家はマン委員を「超タカ派」とみなしていたためだ。
マン委員はこの日、イングランド北部のリーズ・ベケット大学で講演し、依然として金融引き締め政策は必要だと述べた。英金利の長期均衡水準はイングランド銀の投資家調査で示された3.0─3.5%の範囲の上限にあるとの見方も示した。
マン委員は、英国経済の根強い弱さがインフレを押し上げる要因となったため、これまで金利を据え置くことに投票したという。
「こうした構造的障害は現在の経済において依然として顕著だ」としながらも、消費者需要の弱さや労働市場の急激な悪化のリスク、企業の価格決定力の弱まりを示す多くの証拠が蓄積されたと判断し、利下げ反対を取り下げた。0.5%利下げに賛成票を投じることは、金融市場にこのことを知らせる最も明確な方法だとした。
一方、「私は今回0.5%を選択したが、将来的にも制約的な姿勢を継続し、長期的には高めの金利水準を維持することで『ノイズを排除する』ことを選んだ」とし、大多数の政策立案者が好む漸進的アプローチを拒否したと述べた。
また金利の「制約的水準」を継続するという自身の方針は、「インフレの山を抜ける過程で、短期的にも長期的にも(インフレ)期待が安定していることを保証する」と述べた。
イングランド銀行は6日、政策金利を0.25%ポイント引き下げ4.50%とした。利下げは市場予想と一致したが、マン委員とディングラ委員の2人が0.5%の大幅利下げを主張したことはサプライズとなった。
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