「価値理解なら承認」＝日鉄社長、ＵＳスチール買収で訴え

日本製鉄の今井正社長は２５日、報道陣の取材に応じ、米鉄鋼大手ＵＳスチールの買収計画について「買収の本質的価値をバイデン大統領に理解いただければ、承認されると考えている」と述べ、改めて承認を訴えた。

今井氏は、米政府の対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）の審査の過程で、安全保障上の懸念への対応策を約束してきたと強調。「製鉄所がある地域で買収への賛同が広がっている手応えもある」とし、「買収はアメリカの鉄鋼業や製造業、安全保障の強化に貢献する」と主張した。

これに先立ち開かれた日本鉄鋼連盟会長としての記者会見では、安価な中国鋼材の流入問題に関して、政府に対する通商政策要望案の検討を進めていると説明。「他国の運用状況も踏まえ、実効性を重視してほしい」とし、新たな政策を検討しつつ、２国間や多国間で協議していくよう求めた。

【時事通信社】