- 2024/12/21 掲載
米11月PCE価格+2.4%に加速、個人消費が増加 前月比は落ち着き示唆
[ワシントン 20日 ロイター] - 米商務省が20日発表した11月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.4%上昇し、伸びは前月の2.3%から加速した。米経済の3分の2以上を占める個人消費が増加し、米経済の底堅さが改めて浮き彫りとなった。市場予想は2.5%上昇だった。
同時に、物価の「瞬間風速」を示すPCEの前月比は0.1%上昇と、伸びは10月の0.2%から鈍化。さらに、変動の大きい食品とエネルギーを除く基調インフレも前月比で6カ月ぶりの小幅な伸びとなった。
LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「所得増と資産価値上昇による資産効果が消費者に支出余力を与え、力強い消費需要を背景に経済は拡大を続けている」と指摘。「インフレは予想よりも穏やかだったが、一部の項目の『粘り強さ』は、米連邦準備理事会(FRB)が来年の大幅な利下げをためらっていることを裏付けている」と述べた。
FRBは今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利下げを実施。同時に、2025年の利下げ回数見通しを半減させ、今後の利下げペース鈍化を示唆した。
個人消費は前月比0.4%増。市場予想は0.5%増だった。前月は0.3%増と、速報値の0.4%増から下方改定された。
モノ、サービス双方で幅広い需要が見られ、娯楽品や自動車、金融サービス、保険、衣料品、家具、公共料金、レストラン・バー、ホテルなどの宿泊の支出が増加した。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比2.8%上昇。前月も同じ幅で上昇していた。
前月比では0.1%上昇。前月の0.3%上昇から減速し、5月以来の小幅な伸びにとどまった。
個人所得は0.3%増、賃金は0.6%上昇した。貯蓄率は4.4%と、10月の4.5%から低下した。
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