- 2024/12/18 掲載
アジアヘッジファンド、来年は中国AI企業に注目 技術力に期待
[香港 18日 ロイター] - 一部のアジアのヘッジファンドは人工知能(AI)の技術革新への期待を背景に、小米科技(シャオミ)や百度(バイドゥ)などの中国の大手IT企業への投資を拡大している。
米国が先端半導体の中国向け輸出を禁止したことで、世界の投資家の多くは様子見姿勢を取っている。しかし中国での投資機会を模索する投資家は、中国企業が開発するAI製品の技術は米企業に追いつきつつあり、株価は割安だと指摘する。
ファンドマネジャーらは、携帯電話やソーシャル・メディア・アプリ、ゲームなど、中国人の生活の中でAIの採用が拡大していることに楽観的だとしている。
GenInnov Fundsの創設者で、ジェフリーズでアジア担当副会長を務めたニレシュ・ジャサニ氏は、「中国の技術革新は急速にエンドユーザーに浸透している」と語った。
「モビリティーやモバイルの分野で中国が台頭し、シャオミやバイドゥのような企業に利益をもたらしている」と述べ、同氏のファンドは中国への投資を拡大していると明らかにした。
AIを巡る世界的な熱狂の中で中国のテック株は出遅れている。
香港市場のテック株指数と中国市場のAI株指数は今年、それぞれ19%と21%上昇したが、米ナスダック100指数は30%以上上昇している。
香港のヘッジファンド、モノリス・マネジメントの最高投資責任者(CIO)ティモシー・ワン氏は、来年は中国の国産AIを搭載した製品やサービスが成長するとの見方を示した。
しかし、米国、台湾、日本の半導体株がハイテク投資家のポートフォリオの大半を占め、好調な業績を上げている状況を踏まえると、中国AI企業の成功に懐疑的な見方もある。
華興証券の株式部門責任者アンディ・メイナード氏は、「最終的にはAIが収益の伸びを押し上げるかどうかだ。上場企業の収益化という点で、中国は明らかに米国より遅れている」と述べた。
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