- 2024/12/14 掲載
米輸入物価、11月は伸びわずか 物価圧力の緩和示唆
[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日発表した11月の米輸入物価指数は前月比0.1%上昇した。ドル高を背景に、食品と燃料価格の上昇が他の品目の下落で一部相殺され、上昇率はわずかにとどまった。向こう数カ月でインフレ圧力が緩和する可能性が示唆された。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.2%下落。10月は0.1%上昇と、0.3%上昇から下方改定された。
11月は前年比1.3%上昇。10月の0.6%上昇から加速した。
輸出物価指数は前月比横ばい。前年比では0.8%上昇した。
JPモルガンのエコノミスト、マイケル・ハンソン氏は「最近のドル高は今後数カ月の輸入物価上昇の抑制要因となるだろうが、貿易政策は依然として不確定要素だ」と述べた。
労働省労働統計局は以前、支払い済み関税は輸入価格に含まれていないが、関税が課される前と課された後に価格動向に影響を及ぼす可能性があると指摘していた。
トランプ次期大統領は、米国の主要貿易相手国であるカナダ、メキシコ、中国からの製品に対する関税引き上げを表明している。
輸入燃料価格は1.0%上昇した。10月は0.8%下落していた。石油および石油製品の価格は0.4%の緩やかな上昇となる一方、輸入天然ガス価格は47.4%急騰した。
食品価格は3カ月連続で下落していたが、11月は1.3%上昇した。野菜価格の13.1%上昇が押し上げた。消費者レベルと生産者レベルの両方で上昇している食品価格が、今後数カ月間は上昇し続ける可能性があることを示唆している。
燃料と食品を除くコア輸入価格は横ばい。ドル高が上昇を抑制した。10月は0.3%上昇していた。
中国からの輸入品は2カ月連続で0.1%下落した。2022年10月以来、前月比では上昇していない。前年比では0.9%下落した。
カナダからの輸入品は0.4%下落。メキシコからの輸入品は0.3%上昇した。
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